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美しき野獣たち
「お疲れさまでした」
「黒猫団戦勝利〜!」
「強し!アンドランダム強し!」
勝利の喜びに沸く私たち。
だが、それもほんのわずかの間だけだった。
何者かの気配が近づいている。
それも黒猫団に匹敵する尋常ならざる気配。
メンバーが緊張するのが分かった。
私の本能も全力で危険を知らせている。
やがて現れたのは……
"機動殲滅隊 弐番 - 獣 - "
人斬りを生業とするもので機動殲滅隊の名を知らぬものはいまい。
大戦の初期からカルマ覇者として君臨していた人斬り部隊。
初代総帥は母とも親交があったらしい。
当時から今に至るまで第一級の人斬りとして名を轟かせており、
コンディションが万全であることを考えると、危険度は先日の黒猫団を上回る。
「猫の次は獣ですか。」
そうつぶやいたのはひなげし。顔を見なくても分かる。明らかに彼女は楽しんでる。
この危機的な状況下にあってなお、使い魔としての本能が戦うことを喜んでいるのか。
「うっしゃあ! 今週も斬り伏せるぞぉおお!!!」
モンス戦でのダメージを吹き飛ばすかのようにカマロさんが気合のこもった声を上げた。
「機動殲滅隊・・・あの女のいるところか。」
ふといまいましい思い出が頭をよぎると、私も俄然やる気が沸いてきた。
絶対に倒す!
最初に動いたのは相手の戦士。
放ったのはバインドトルネード。
カマロさんと私は先読みによりかわすことに成功するものの、
リキさんとひなげしがダメージを受けてしまう。
間髪いれずにステッパーが動き出し―――強烈なクイックステップ!
とっさにカマロさんが私たちをかばってくれた。
普段なら耐えられただろう……。
でも今は連戦により蓄積されたダメージが大きすぎた。
倒れたカマロさんの後ろからひなげしが飛び出し、チェインからパラライズを繰り出した。
しかし使い魔の攻撃はマジックシールドと先読みにより全て避けられてしまう。
さすがは歴戦の人斬りということか。
その間に私も使い魔チェインでダメージを与えつつ、ショックで戦士を倒すことに成功した。
同時にひなげしのパラライズがステッパーを麻痺させる。
よしっ、これで相手の戦力は実質1人。
そう思ったのもつかの間、チェインから私たちを守ろうとしたリキさんが倒されてしまう。
そしてそのまま魔法使いがパラライズの詠唱を開始する。
しまった、予想よりワンテンポ速い。
そう思った瞬間、私の身体は麻痺した。
ひなげしが2回目の使い魔チェインで麻痺状態のステッパーを倒しながら魔法使いにショックを放つ。
この時点で互いのスキルは全て使い果たしていた。
後は死力を尽くして殴り合うのみ。
繰り広げられる死闘を眺めながら、動けないもどかしさに唇を噛む。
あと少し……もう少しで動ける。
その時、
「この程度では存在の意味が無い」
目の前で崩れ落ちるひなげし。
「カマロさんは体力が回復していないから少し後ろに下がっててください。」
「いや、でも……。」
リキさんの言葉に迷うカマロさん。
確かに後ろに下がることでダメージを抑えることは可能だろう。
しかしそれではリキさんに攻撃が集中してしまう。
相手の火力は相当高い。いくらなんでも1人で全て受けきることは不可能だ。
私は悩んだ末、
「やはりリキさん1人で引き受けてもらうのは心配です。」
それ以上の言葉は出てこなかった。それはつまり、2人で前に立ってくれという意味で、
ダメージの残っているカマロさんに犠牲になれと言っているに等しかった。
勝利のため?パーティのため?自分のため?
どんなに言い訳しようと私がやろうとしているのは仲間を弾除けにする行為だ。
けれどカマロさんは全てを理解し、その上で前に出てくれた。
負けられない。
身体を張って守ってくれた仲間たちの思いに応えるためにも。
私は絶対に勝つ。
一撃目はかわされた。
二撃目は弾き返された。
そして三撃目……。
クリティカルヒット!
「いや〜、薄氷の勝利でしたね。」
「みなさんが身体を張って守ってくれたおかげで、最後の殴り合いを制することが出来ました。」
2組の強敵との激戦を制した私たちはヴァルグ渓谷を後にした。
「黒猫団戦勝利〜!」
「強し!アンドランダム強し!」
勝利の喜びに沸く私たち。
だが、それもほんのわずかの間だけだった。
何者かの気配が近づいている。
それも黒猫団に匹敵する尋常ならざる気配。
メンバーが緊張するのが分かった。
私の本能も全力で危険を知らせている。
やがて現れたのは……
"機動殲滅隊 弐番 - 獣 - "
人斬りを生業とするもので機動殲滅隊の名を知らぬものはいまい。
大戦の初期からカルマ覇者として君臨していた人斬り部隊。
初代総帥は母とも親交があったらしい。
当時から今に至るまで第一級の人斬りとして名を轟かせており、
コンディションが万全であることを考えると、危険度は先日の黒猫団を上回る。
「猫の次は獣ですか。」
そうつぶやいたのはひなげし。顔を見なくても分かる。明らかに彼女は楽しんでる。
この危機的な状況下にあってなお、使い魔としての本能が戦うことを喜んでいるのか。
「うっしゃあ! 今週も斬り伏せるぞぉおお!!!」
モンス戦でのダメージを吹き飛ばすかのようにカマロさんが気合のこもった声を上げた。
「機動殲滅隊・・・あの女のいるところか。」
ふといまいましい思い出が頭をよぎると、私も俄然やる気が沸いてきた。
絶対に倒す!
最初に動いたのは相手の戦士。
放ったのはバインドトルネード。
カマロさんと私は先読みによりかわすことに成功するものの、
リキさんとひなげしがダメージを受けてしまう。
間髪いれずにステッパーが動き出し―――強烈なクイックステップ!
とっさにカマロさんが私たちをかばってくれた。
普段なら耐えられただろう……。
でも今は連戦により蓄積されたダメージが大きすぎた。
倒れたカマロさんの後ろからひなげしが飛び出し、チェインからパラライズを繰り出した。
しかし使い魔の攻撃はマジックシールドと先読みにより全て避けられてしまう。
さすがは歴戦の人斬りということか。
その間に私も使い魔チェインでダメージを与えつつ、ショックで戦士を倒すことに成功した。
同時にひなげしのパラライズがステッパーを麻痺させる。
よしっ、これで相手の戦力は実質1人。
そう思ったのもつかの間、チェインから私たちを守ろうとしたリキさんが倒されてしまう。
そしてそのまま魔法使いがパラライズの詠唱を開始する。
しまった、予想よりワンテンポ速い。
そう思った瞬間、私の身体は麻痺した。
ひなげしが2回目の使い魔チェインで麻痺状態のステッパーを倒しながら魔法使いにショックを放つ。
この時点で互いのスキルは全て使い果たしていた。
後は死力を尽くして殴り合うのみ。
繰り広げられる死闘を眺めながら、動けないもどかしさに唇を噛む。
あと少し……もう少しで動ける。
その時、
「この程度では存在の意味が無い」
目の前で崩れ落ちるひなげし。
「カマロさんは体力が回復していないから少し後ろに下がっててください。」
「いや、でも……。」
リキさんの言葉に迷うカマロさん。
確かに後ろに下がることでダメージを抑えることは可能だろう。
しかしそれではリキさんに攻撃が集中してしまう。
相手の火力は相当高い。いくらなんでも1人で全て受けきることは不可能だ。
私は悩んだ末、
「やはりリキさん1人で引き受けてもらうのは心配です。」
それ以上の言葉は出てこなかった。それはつまり、2人で前に立ってくれという意味で、
ダメージの残っているカマロさんに犠牲になれと言っているに等しかった。
勝利のため?パーティのため?自分のため?
どんなに言い訳しようと私がやろうとしているのは仲間を弾除けにする行為だ。
けれどカマロさんは全てを理解し、その上で前に出てくれた。
負けられない。
身体を張って守ってくれた仲間たちの思いに応えるためにも。
私は絶対に勝つ。
一撃目はかわされた。
二撃目は弾き返された。
そして三撃目……。
クリティカルヒット!
「いや〜、薄氷の勝利でしたね。」
「みなさんが身体を張って守ってくれたおかげで、最後の殴り合いを制することが出来ました。」
2組の強敵との激戦を制した私たちはヴァルグ渓谷を後にした。
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